私の2年間の少年サッカー写真はとりあえず、幕を閉じました。
写真は誰に習うことも、ちゃんと勉強したわけでなく、なんとなく撮影してたので、 しっかりしたテクニックなんてありません。 ただ、2年間写真撮影していると、それなりに反省から多少の進歩もあるわけで、 今回は正しいかどうかは別として私の撮影時の注意点を記載しますね。 これからの少年サッカー写真撮影のご参考になれば、 (1)まずは一般にはスポーツモードで撮影ですね 私はcanonユーザーなので、canonでお話しますが、 スポーツモードで撮影する方も多いでしょう。 (私のカメラにはこのスポーツなどのシーン別モードダイヤルがないのでもしかしたら若干違うかもしれませんが、) ただ、このスポーツモードはそこそこのシャッタースピードを維持してくれるのですが、どうもかゆいところに手が届かないのです。 例えば、スポーツモードは多点AFといってフォーカス合わせる対象が多少曖昧で、手前の物に合わせてしまう習性があるので、目標となる選手に焦点が合わないことがあります。 また、選手の背景をぼかしたいとか、表情が写るようにもう少し明るくしたいとか、微調整に欠けます。 まず、スポーツモードで撮ってみて、問題点を認識することもいいとは思います。 もちろん、ちょっとお母さん撮ってなんてのは、スポーツモードが一番無難でしょう。 (2)次のステップです。シャッタースピード優先(Tvモード)で撮影してみましょう サッカーの動きは早く、出来ればシャッタースピード1/800以下に確保したいです。 1/500以上になると、ぶれてしまいますから。 Tvモードで1/800以下に設定すると、あとはカメラがその設定内で一番いいと思われる絞りF値、露出、ISOを決めてくれます。 (3)次に露出を調節してみましょう(重要) (2)のままで満足できる写真が撮れていればいいのですが、天気のいい日中に撮影して出来上がった写真を見ると、選手の顔が暗くて表情がよく分からない、なんて気づくはずです。 これは、露出(明るさ)がアンダーになってるのです。 天気のいい昼間の少年サッカーを思いだしてください。そのグランドの土は白く眩しく、サングラスかけたくなるかたも多いはずいです。 こう感じるのはカメラも同じなのです。 カメラは明るく眩しいので、全体を一定の明るさにしようと自己調節して全体を暗くするのです。 すると全体としてはいいのでしょうが、被写体の選手、とくに顔などは暗くなってしまいます。 (うちの子やっぱ日焼けしてるなあ、なんて思わないでくださいね) 対応策→ ・Tvモードにすると、露出の調節が出来るはずです。1メモリか2メモリだけプラスのほうに露出を明るく調節してみてください。すると子供達の顔がはっきり写る様になりますよ。調節の程度はカメラにもよりますので、撮影してみてつかむしかないのでしょう。明るいのだけど、露出はプラスの明るいほうへ!ですよ。 ・もう一つの方法は、カメラの測光方法の変更です。上記は「評価測光」といって、一般的なファインダー内全体の明るさを大まかに測光して、明るさをカメラが調節する場合の対応ですが、その測光方法を中央一点測光(スポット測光)といって、中央の被写体部分の明るさでカメラが判断する方法に切り換える方法です。これだと、ファインダー内の大部分を占める周囲の土や芝生の明るさに影響受けずに対象物の明るさでカメラが露出を決めてくれますから。ただ、動きが不規則で早いサッカー選手を常にファインダーの真ん中に設定することは非常に難しいので、私は前者で行なってます。 ・そのほか、明るさ(露出)を固定する方法もあるのですが・・・、 私はビデオ撮るときも露出だけは調節しますよ。とくに明るい日中は!! 最近のコンデジにも露出調整はついてますよ! この露出調整は絶対にポイントです! (4)これで、大体はOKだと思うのですが、次に出来れば焦点の合う範囲を調節してみませんか。 絞り値F値とISOで調節です。 絞り値(F値)とはレンズの絞り具合のことで、値を小さくすればしぼりは広がり明るく、値を大きくすれば暗くなるのです。 ここで考えれば分かると思うのですが、シャッタースピードを早くするためには絞りを小さく(明るく)すればいいわけで、絞りを大きく(暗く)すればシャッタースピードが遅くなるわけです。ただこれだけではなくて、絞りF値には焦点の深さを調節する作用があるのです。 つまり、F値を小さく(明るく)すると、焦点の合う範囲は狭く、背景がボケます。 F値を大きく(暗く)すると後方の奥まで焦点があうわけで背景のボケはなくなります。 どちらがいいでしょう? 好みの問題ですが、お子さんの部屋の壁に張ってあるサッカー選手のポスターを見てみてください。背景がボケてて、選手が浮き立ちかっこいいはずです。 そうです、背景がボケるとわずらわしい後ろの景色がとばされて選手が浮き立つのです。 かっこいい写真です。 いっぽう、景色の写真は手前から奥の山々まで写したいので、F値を大きく(暗く)して、シャッタースピードを遅くするのです。 つまりまとめると、サッカー写真は、シャッタースピードは速く(1/800以下)、そのためと同時に背景もぼかすために絞り(F値)は小さく(明るく)すると、かっこいい写真が撮れます。 ただ、ここで問題が、 ・絞り(F値)を小さくしすぎると、ピントの合う範囲がごくわずかになり、目標の選手ですらピンぼけなんてことが発生します。対応策としては、若干F値を大きくして、ピントの合う範囲は少し広げてあげるか、目標にフォーカスを合わせることに全神経をそそぐか!です。実際はF値を1~2段大きくした方が、写りもシャープになりますし、ピント範囲もそこそこでお勧めです。 ・レンズにはたくさんの種類があって、一般に高価なものほど明るいレンズ、廉価なものほど暗いレンズとなってます。高価な明るいレンズで一番明るいF値2.8に設定しておくと、後方のボケはバッチリです。しかも、多少暗い夕方や雨の日でもシャッタースピードを早めに維持できます。1~2段大きく(暗く)しても余裕があります。ところが、暗いレンズだと望遠でどんなに絞り(F値)を明るくしても、5.6なんて数字になります。暗いわけなので当然シャッタースピードを早くできなくなるかもしれません。当然背景のボケ具合も多少少なくなってきます。このレンズに対応するためには、ISOの調節です。ISOを100から800、カメラが許せば1600、3200と大きくしてあげます。つまり高感度にしてあげます。感度がよければF値が5.6と暗くてもでもシャッタースピードが上がります。ただ、限界があるのは事実ですが、 ここで、ISOについてです。 以前フィルムカメラの頃、フィルム買うとき、ISO100、ISO400と並んでいるとどちらを買ってましたか? 多くの人がISO400のほうが綺麗なんて先入観をもってたようです。 結論をいうと、ISO値の低いほう(100)が粒子が小さいわけ(目が細かい)わけで、画像は綺麗です。引き延ばしにも耐えられます。ただし、粒子が細かい分、光への感度が悪く、少しでも暗くなると、光を取り込む時間を長くするために、シャッタースピードが長く(遅く)なってしまいます。いっぽう、ISO値の大きい400や800となると、粒子が大きいので、少しの光で感光するためシャッタースピードは短くてすみます。当然多少暗くても、わずかな光で撮影できるわけです。ただし、粒子が大きいため、写真の目が粗く、引き伸ばすとザラザラってわけです。 だから天気のいい昼間ならISO100, 曇り夕方ならISO400,夜の撮影ならISO800となるわけです。 これを考えるとむやみにISOをあげるのも考えものです。最近のカメラはISOあげてもすごく写りがよくなっているのですが、カメラの許容範囲でISOを上げたいものです。 さあ、(4)からは随分ややっこしくなりました。ただ、チャレンジする価値はあります。 まとめてみます。 私のある日の撮影設定の一例です。 私のレンズはF値2.8の明るいレンズなのですが (天気が凄くいい日) Tvモード(シャッター速度優先)で、1/800以下に設定。 露出は1~2段明るいプラスの方に上げます。(評価測光) 明るいのでISOは自動もしくは100. そのままシャッタースピードを早くしていき、F値が2.8から1~2段大きくなるところまで調節します。 もしくは、 Avモード(絞り優先)で、F値は一番明るいところから1~2段絞り、ISOは自動もしくは100で、シャッタースピードは1/800以下であることを確認して撮影。 (天気の悪い日) Tvモード(シャッター速度優先)で、1/800に設定。 露出は状況に応じて±0から1段明るいプラスの範囲で調整。(評価測光) ISO値を上げていき、F値が2.8から1~2段大きくなる範囲で調節します。 もしくは、 Avモード(絞り優先)で、F値は一番明るいところから1~2段絞った範囲で設定。 ISO値をシャッタースピードは1/800(最低1/500)に確保できるところまであげていきます。私のカメラだとISO3200ぐらいまであげることもあります。ナイターなら6400~12800なんてこともありえますが、さすがに多少画像は劣化します。 最後に撮影中一番気を使うのがフォーカスです。 AIサーボに設定し、中央のマーク内に捉えて目標物をシャッターボタン半押しでターゲットを追従していきます。 この時、大切なのは通常はフォーカスのポイントが画面全体のオートフォーカスになっていますが、これだと手前にいる選手にピントが合ってしまい、目標選手がピンボケなんてことが増えます。そこで、フォーカスのエリア選択モードで中央の一定領域でピントを合わせる設定に変更します。そうすることで、的確に対象物にピントを合わせ続けることができます。 設定は下準備で、試合中はこのピントあわせがすべてといっていいでしょう。 私はピント合わせとシャッターを別々にするために、設定の上、親指でピントを合わせ、人差し指でシャッターをきる方法をとってます。 長くなりましたが、 ただ、あくまでも経験論で、プロの方がいらっしゃれば、添削の上教えてほしいものです。 すべてを鵜呑みにせずに、どうか2年間の経験論ぐらいに受け止めてください。 追加) 集合写真の際は、絶対にストロボの補助光を利用したほうがいいと思います。 昼間なのにって思うかもしれませんが、上記露出のところで記載したように、子供達の顔が真っ暗なんてことが起こりえます。 例1、顔が暗い (露出補正なし) Mケンとよく練習に行ってた芝生での夏のショットです。周囲が明るいために、顔が暗くなってます。こういう場合は、ストロボを利用して被写体が明るくなるようにすればいいのでしょう。集合写真のストロボ必要の意味が分かると思います。 ただ、サッカーの試合ではストロボが届きません。 そこで、露出をプラス側に若干補正するといわけです。 以下の写真はすべて露出をプラス側に若干補正してます。 例2、ピント (Tvモード、シャッター速度1/1000、F値3.2、ISO 100、露出補正+1/3) よーく見るとMケンでなく後ろの相手にピントが合ってます。 これはF3.2と絞り値が小さく最大の開放2.8から1段しか絞っていません。 したがって、焦点の合う深さが浅いため、ピントがずれて後ろの選手に合うと、被写体のMケンがボケてしまうわけです。 これで、ばっちり合うと気持ちいいいのですが、実際はF値を小さくしすぎないほうが失敗は少ないでしょうね。 例3、暗い時の撮影(Tvモード、シャッター速度1/1000、F値2.8、ISO 1000) 雨が降って暗い天気での写真です。雨や巻き上がる水しぶきまで撮影したいのでシャッタースピードを早くしたいという状況です。ピントはシビアになりますが、シャッタースピードを上げるために、絞りを開放に(F値を小さく)し、それでもたりないためISO感度を1000にまで上げました。 例4、表彰式 (Avモード、F10、ISO 400、シャッター速度1/250、) 斜めに並んだみんなを綺麗に写したい状況です。いままでのようにF値を2.8とか3.2と小さくしていては、一人のみにピントがあって、前後の選手はボケてしまいます。 そこで、F値を10に設定しました。絞りが暗くなるため、シャッタースピードは長くなります。このままでは、動く手がぶれて流れてしうまうでしょう。かといって試合のときのような早い動きはないため1/800なんて必要はなく、1/250程あればいいかなと。ただ、このうす曇の天気でF10にするとシャッタースピードが結構遅くなるので、ISO感度を400へと若干上げることにより1/250を確保できました。それにより、比較的奥の選手まで写りました。 例5、絞り開放(絞り値を小さく)にすると背景がぼける! F値は3.2です。2.8まで開放にすればもっと背景がぼけたでしょうが、これでも十分選手は浮き立ちます。当然顔が暗くつぶれないように、+1/3ほど明るく露出補正してます。
by moriken1103
| 2011-03-28 22:25
| 写真
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